具体的な例をひとつ挙げます。映像の色情報というのは、大抵とびとびに記録されており、AviUtlは入力された色情報のとびとびの部分を補間します。ところが、この補間処理にはバグがあって、正しく補間されません。また、それ以前の問題として映像加工をするのに勝手に補間されてしまっては困るという考え方もあります。（補間というのは悪く言えば色をにじませる処理のため。）そこで、このAviUtlのバグ回避、ひいては補間でにじんでしまった色を元に戻すフィルタが必要になるのです。

たぶん、多少のにじみなど気づかない人が多数だと思いますので、万人に必要なものかといわれると評価は分かれるところですが、やはり劣化があるとわかっているものを救ってもらえるのはありがたいと思います。

また、このサイトのすごいところはAviUtlや前回紹介したm2v.auiの動作をきっちりと検証した上で必要なプラグインを提供しているところです。特にこの検証の過程は、映像処理を勉強しようとしている人にはかなり参考になるでしょう。どうせやるならコレぐらいこだわりたいものです。また、単に検証して文句を言うのではなく、きちんと解決策（フィルタ）を用意しているのもすばらしいと思います。

やや古い時代の記事（TMPGEnc2.x時代など）については、今ではあまり意味がない記述も散見されますが、それは読むほうが精進して正しく読み取ることが必要でしょう。