インターレースとは(2)
インターレース映像とプログレッシブ映像はどこが違うのでしょうか。
まずは、サンプルを見てください。
左がインターレース、右がプログレッシブです。
わかりやすくするために超スローで再生しています。
PC上でそのまま再生すると、インターレースのほうは動いている部分に縞模様のノイズが見えます。
これをコーミングノイズ(コーム=櫛)といいます。
別エントリで説明したようにこれは本来2枚の画が合わさっているためです。
テレビ(特にブラウン管テレビ)では、これをうまく上側、下側、上側、下側と順番に表示してくれます。
では、その様子を無理矢理ながらPCで再現してみましょう。
これを見ると、両者には次のような特徴があることがわかります。
- 時間軸(動き)の分解能はインターレースのほうが高い。
- インターレースはちらつく。
- 1枚1枚の画はプログレッシブのほうが精細。
ちらつきに関して補足すると、このような超スローではなく通常の再生速度でブラウン管に表示するとちらつきはほとんど見えなくなります。
ただし、DVDプレーヤーや、液晶テレビ・プラズマテレビにはインターレースのちらつきをうまく抑えてプログレッシブに変換する機能が備わっています。
「加工と変換」のコーナーで簡単に説明していますが、このI/P変換(インターレース・プログレッシブ変換)の技術についても各社がしのぎを削っています。
液晶テレビ・プラズマテレビが世代と共に画質が向上している要素のひとつには、このような映像処理の発達があります。
パネルの性能だけじゃないんですね。